ペンギンでサブカル!

水族館に行った。

 
 
 
多種多様な海の生物たちを見ていく中で、一際僕の感心を攫ったのは一匹のペンギンであった。
 
 
 
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こいつだ。
 
 
 
 
 
何もない壁をただじっと、眺めている。どう見ても何の変哲もないただの壁なのに。
 
 
 
このペンギンは何を考えているのだろうか。僕は想像してみた。
 
 
 
 
 
『うっわ。壁だわ。すげー壁、もうただの壁すぎて引くわ』
 
 
 
『ペン太郎の奴マジで許さねえ。毎回俺のエサ横から掻っ払いやがる。次会ったらマジで許さねえ。しっかし、この壁、マジただの壁だわ』
 
 
『あ〜壁かわいいなぁ。壁と共に生を全うしたいわ。もうすごい好きです。ただの壁なのに』
 
 
『あれ、なんだここは!なぁっ!...かっ身体がペンギンになってやがる!しっかしこの壁ほんとに壁!ただ壁!』
 
 
 
 
いくら考えても分からない。正解はこいつしか分からない。
 
 
 
けれど、本当はこいつが何を考えているかなんてクソどうでもいい。
普通の人はだいたい一年間に何回チャーハンを食べるのかぐらいどうでもよかった。
 
 
 
 
 
 
こいつが後ろを振り向いた時、自分のことをたくさん見ている人間たちに気づいたら何を思うのだろうか。
 
 
 
その時の感情は、ぼーっとしている所を知人に見られていた時の照れくささと似ているかもしれない。
 
 
 
 
こいつを見ていた瞬間、僕は頭の中がペンギンになっていた。
 
 
 
 
ふと我に帰ると、僕はペンギンが壁を見つめるようにじっとペンギンを見つめていたことに気づいた。
 
 
 
 
僕はペンギンと同じじゃないか。
 
 
 
そうだ。僕はもしかしたらペンギンなのかもしれない。
 
 
 
 
僕はもうペンギンとして生きることにしよう。
 
 
 
 
大きい水槽を買いに行こう。そこで泳いで暮らすんだ。
 
 
 
 
 
 
僕はもうペンギンになりました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ペッンー...ペン!ペッ!!ギン...